形
猿飛
えんぴ
現在、疋田伝の新陰流では、「猿飛」を組名として、猿飛・猿廻・山陰・月影・浮舟・浦波の六本をこの順序で伝えている。「猿飛(えんぴ)」は、その組名であるとともに、第一の形の名称でもある。
伝承される六本
- 猿飛
- 猿廻
- 山陰
- 月影
- 浮舟
- 浦波
史料上の背景
「猿飛」の名は、新陰流成立以前の陰流にも確認することができる。東京国立博物館に伝わる『愛洲陰之流目録』は四巻からなり、その第一巻が「猿飛」とされている。宮本光輝・魚住孝至による調査では、この目録は新陰流の源流となった陰流の実態を知るための重要な史料として紹介されている。
また、肥後に伝わった新陰流についても、『肥後武道史』には「猿飛、猿廻、山陰、月影、浮舟、浦浪」と称する六本の太刀が記されている。
このように「猿飛」の名称と六本の構成には、陰流と新陰流の疋田伝との間に注目すべき共通性が認められる。
ただし、古い目録に記された形と現在伝承される形について、その具体的な動作まで同一であることを示すものではない。本サイトでは史料から確認できる事実と、現在伝承される形とを区別して紹介する。
形
猿飛目録と現在の形
以下の写真は、疋田伝に伝わる『猿飛目録』の絵に対応する場面を意識して撮影したものである。目録の絵と現在伝承される形との関係を視覚的に紹介するものであり、両者の具体的な動作が完全に同一であることを示すものではない。
猿飛

猿廻

山陰

月影

浮舟

浦波
